口いっぱいに広がる甘みと、溢れる果汁が魅力的な桃。夏の味覚の代表格として多くの人に愛される桃ですが、食べ頃のタイミングを見逃してしまっては、本来の美味しさを堪能することができません。
この記事では、そんな桃の食べ頃について紹介します。桃が最も美味しい旬の時期や、食べ頃を迎えた完熟サインの見分け方まで分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
桃の旬はいつ?
桃の旬は産地や品種によって多少のずれがありますが、一般的には7月から8月にかけてが旬といわれています。この時期には直売所の店頭に桃がズラリと並び、独特の甘い芳香を漂わせています。
日本でも有数の桃の産地として知られる新潟県では、7月上旬から9月中旬頃までの約2カ月半の間に旬の桃が出回ります。
また、品種別では、7月に収穫を迎える「八幡白鳳」からはじまり、8月に入ると「あかつき」や「なつっこ」、「白桃」、9月以降には「川中島白桃」というように、順に出回っていきます。
桃の品種は収穫時期ごとに早生、中生、晩生と分類されているので、時期ごとに違った美味しさが楽しめますよ◎
桃の食べ頃を見分けるポイント
ここからは、桃の食べ頃を見分けるポイントについて紹介します。
外観
桃が食べ頃を迎えると、外観から判断できるサインがいくつかあります。まず、色合いですが、完熟すると桃全体が鮮やかな紅色に染まります。未熟な桃は緑がかったクリーム色っぽい色合いですが、熟すにつれて徐々に赤みを帯びていきます。
また、果皮の状態も目安になります。食べ頃の桃は果皮にしっとりとしたツヤがあり、指で触れると滑らかな手触りがあります。一方で未熟な桃は、ツヤがなく乾燥した質感です。このように、桃本来の鮮やかな赤色と果皮のつやつや感は、食べ頃を知らせる大切なサインなのです。
硬さ
桃の食べ頃の見分け方として、硬さが重要なポイントになります。熟した桃は、ヘタ(つる)の付け根周りの果肉に適度な弾力があることが特徴です。桃はお尻側からヘタ側にかけて順に熟していくため、最後に熟すヘタ側の果肉に適度な弾力があれば、食べ頃と判断できます。
一方、まだ未熟な桃はヘタ周りが固く、過熟してしまった桃は柔らかすぎて形が崩れやすくなります。このように、適度な硬さがあることが美味しく食べられる「食べ頃」の大きな目安となるのです。
香り
桃が食べ頃かどうかを見分けるポイントのひとつが、香りです。完熟に近づくにつれ、桃本来の芳香が強くなってきます。
未熟な桃は、あまり香りがしません。ある程度熟してくると、独特の甘い香りが少しずつ感じられるようになります。そして完熟期に入ると、その甘い香りが一層強くなり、周囲に桃の存在を主張するかのように芳香が漂うのです。
このように、桃の香りが最も強く感じられるのが食べ頃のサインです。香りだけで判断するのは難しいですが、外観や硬さなども合わせて確認することで、食べごろの桃を見分けられるでしょう。
まだ食べ頃でない桃はどうしたらいい?
店頭で購入した桃が未熟で硬かったり、甘みをあまり感じられなかった経験がある人も少ないくないでしょう。未熟な桃は、常温で2~3日置くことで追熟が進み、本来の甘みと柔らかさを引き出すことができます◎
追熟が進むと、先ほど紹介した外観や硬さ、香りから食べ頃がわかります。ただし、あまり追熟し過ぎると過熟してしまうので注意が必要です。
追熟中の保存方法としては、直射日光を避け、風通しの良い常温で管理するのがおすすめです。食べ頃を逃さないよう、こまめに確認しながら追熟の具合を見守りましょう。
食べ頃の桃を上手に保存するコツ
ここからは、食べ頃の桃を上手に保存するコツについて紹介します。
冷蔵保存する際は冷やし過ぎに注意
食べ頃を迎えた完熟桃は、それ以上常温で置いておくと傷んでしまうため、冷蔵庫で保存しましょう。上手に保存すれば、食べ頃の美味しさをキープしたまま1週間程度は日持ちさせることができますよ。
桃を冷蔵保存する際のコツは、以下の通りです。
- ラップやキッチンペーパーで包む
- さらにポリ袋や紙袋に入れる
- 傷のある桃は取り除いて保存する
桃を冷蔵保存する際は、1つ1つを丁寧にラップまたはキッチンペーパーで包み、水分が外に逃げないようにしましょう。さらに、ポリ袋や紙袋に入れ、冷気が直接触れないように配慮することもポイントです。このとき、傷のある桃は取り除き、実どうしが重ならないよう注意しましょう。
冷凍保存すると長持ち&一味違った美味しさに
桃を1週間以上、保存したい場合は冷凍するのがおすすめです。冷凍することで桃の鮮度を約1ヶ月も保つことができ、常温で解凍すれば美味しく食べられますよ。
桃を冷凍する際は、以下の手順で下準備を行ってください。
- 桃を流水で優しく洗う
- 水気が残らないようしっかりと拭き取る
- ラップで丁寧に包む
- 冷凍用の保存袋に入れて、できるだけ真空になるよう密封する
手順2で水気が残っていると、傷みの原因になるため、実を傷つけないようしっかりと拭き取りましょう。また、保存袋はできるだけ密封し、空気に触れさせないことで、より鮮度が長持ちしますよ。
冷凍した桃は、好みの柔らかさになるまで解凍してそのまま食べても美味しいですし、スムージーにしたり、ヨーグルトやアイスクリームのトッピングとしても最高の一品です。
まとめ
桃の食べ頃は、産地や品種によって多少の違いはありますが、一般的に7月から8月にかけて旬を迎えます。
また、食べ頃の桃を見分けるには、外観や硬さ、香りなどのポイントに注目しましょう。まだ食べ頃でない桃は、常温で2〜3日置くと追熟されて甘みと柔らかさが増します。
一方、完熟した桃は冷やし過ぎに注意し、できるだけ早めに食べきりましょう。なお、冷凍保存すれば長期保存できるだけでなく、様々な活用法で一味違った美味しさを楽しめますよ。
旬の桃を上手に保存して、食べ頃の美味しさを存分に堪能しましょう!
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