甘くてジューシーな桃は、暑い時期にピッタリのフレッシュな味わいで、夏の味覚の代表格といえるフルーツです。
しかし、桃は夏しか出回らないため、食べられるチャンスは限られています。そんな桃を購入するなら、できるだけ美味しいものを選びたいですよね。
そこで、この記事では美味しい桃の選び方や、おすすめの品種について詳しく紹介します◎
美味しい桃は色づきの良さだけで判断するのはNG!
桃の美味しさを判断する際、誤解されがちなのが「色づきの良さ」です。確かに、全体がムラなく赤色に染まった桃は美味しそうに見えますが、色づきが良いからといって必ずしも美味しいわけではありません。
桃は熟すにつれて果皮の色が変化しますが、色の変化のタイミングや程度は品種によって異なります。例えば、岡山県の主力品種「清水白桃」は熟しても赤くならず、白っぽい外観をしています。
このように色づきは品種によって様々です。したがって、美味しい桃を選ぶ際は、色以外の様々なポイントを総合的に判断する必要があります。
美味しい桃の選び方
では、美味しい桃を選ぶポイントとは、具体的にどのようなものがあるでしょうか。ここからは、美味しい桃の選び方について詳しく見ていきましょう!
品種ごとの色づきの違い
一般的な赤い桃は、完熟すると桃全体が鮮やかな紅色に染まります。未熟な桃は緑がかったクリーム色っぽい色合いですが、熟すにつれて徐々に赤みを帯びていきます。
ただし、清水白桃や黄桃のように、熟しても赤くならない品種もあります。これらの品種は、できるだけムラなくキレイなクリーム色や黄色に染まっているものを選ぶと良いでしょう。
また、果皮の状態も目安になります。食べ頃の桃は果皮にしっとりとしたツヤがあり、指で触れると滑らかな手触りがあります。一方で、未熟な桃はツヤがなく、乾燥した質感です。
形が左右対称でふっくらと丸みがある
果実の形が左右対称で、ふっくらと丸みがある桃は、美味しい可能性が高いといえます。成熟した桃は形が整っており、左右の膨らみが均等で丸みを帯びています。一般的に、桃は形に歪みが少ないものほど品質が良いとされています。
形が歪んでいる桃は、畑や樹上で他の実と密着し、健やかに育っていない可能性があるため避けた方が良いでしょう。
ずっしりと重みを感じる
果実の重さも。美味しい桃を見分けるポイントのひとつです。手に持ったときにずっしりと感じる重みは、その桃に果肉と果汁が詰まっている証です。そのため、店頭で桃を選ぶ際は、同じサイズでもより重みのあるものを選ぶと良いでしょう。反対に、サイズの割に軽すぎる桃は、水分が少なく、甘みも十分に感じられないことがあります。
ただし、桃の重さは品種によって多少の違いがあるので、あくまでも目安としてください。比べるときは、同じ品種どうしで、できるだけサイズの近いものを選びましょう。
果皮に白い斑点がある
桃の品質を見分ける上で、果皮に白い斑点があるかどうかは、とても重要なポイントです。この白い斑点は「果点」と呼ばれ、桃の中にある小さな種子の痕跡です。
桃は、果点が多いほど十分に熟しているサインとなります。熟すにつれ、果実内部で起きる呼吸作用により、種子の周りに空洞ができ、それが外側の果皮に白い斑点として現れるのです。
このように、果点の有無と量は、桃の熟度を手掛かりに美味しさを判断する大切な基準となります。見た目が少し気になるかもしれませんが、より甘くて食べ頃の桃を味わいたい人は、果点がしっかりと見えるものを選びましょう。
適度な弾力がある
桃の食べ頃の見分け方として、硬さが重要なポイントになります。熟した桃は、ヘタ(つる)の付け根周りの果肉に適度な弾力があることが特徴です。
桃はお尻側からヘタ側にかけて順に熟していくため、最後に熟すヘタ側の果肉に適度な弾力があれば、食べ頃と判断できます。一方、まだ未熟な桃はヘタ周りが固く、過熟してしまった桃は柔らかすぎて形が崩れやすくなります。
このように、適度な硬さがあることが美味しく食べられる「食べ頃」の大きな目安となるのです。
甘く芳醇な香りがする
桃が食べ頃かどうかを見分けるポイントのひとつが、香りです。完熟に近づくにつれ、桃本来の芳香が強くなってきます。
未熟な桃は、あまり香りがしませんが、ある程度熟してくると、独特の甘い香りが少しずつ感じられるようになります。そして完熟期に入ると、その甘い香りが一層強くなり、周囲に桃の存在を主張するかのように芳香が漂うのです。
このように、桃の香りが最も強く感じられるのが食べ頃のサインです。香りだけで判断するのは難しいですが、外観や硬さなども合わせて確認することで、食べごろの桃を見分けられるでしょう。
桃のおすすめ品種とその特徴
ここからは、桃のおすすめ品種とその特徴について紹介します。
八幡白鳳
八幡白鳳は、新潟県を代表する主力品種の桃です。この品種の最大の特徴は、果肉が柔らかく、果汁がたっぷり含まれていることです。食べると、口の中に広がる上品な甘みとジューシーな味わいが楽しめます。熟した八幡白鳳は果肉から果汁が零れ落ちるほど、しっとりとしたおいしさに溢れています。
あかつき
あかつきは、日本で最も多く生産されている桃の品種です。生産量が多いだけでなく、硬い食感とたっぷりの果汁が特徴的です。果肉が硬いためしっかりとした食べごたえがあり、柔らかい桃に比べ日持ちが良いのも魅力です。一方でたっぷりの果汁を含んでいるので、食べたとき口いっぱいに広がる爽やかな甘みも楽しめます。
清水白桃
清水白桃は、熟しても赤くならず、美しいクリーム色の外観が特徴の品種です。果肉はみずみずしく、しっとりとした食感と上品な香りが楽しめます。その美しい外観と上品な味わいから「桃の女王」とも呼ばれ、原産地である岡山県を代表する主力品種として大切に栽培されています。
黄金桃
黄金桃は、黄色い桃の代表品種です。外観の特徴として、鮮やかなレモンイエロー色をしています。熟すにつれて色が濃くなり、完熟時には果皮も果肉もまるで黄金のように輝かしい色味に染まります。黄金桃は黄桃の中でも果実が大きく、味も良いことから人気が高い品種です。生食はもちろん、ジャムやデザートなどにも使われています。
まとめ
美味しい桃を見分けるには、色よりも形や重さ、果皮の斑点の有無などが重要なポイントとなります。
桃の形は左右対称で丸みがあり、ずっしりと重みがあるものが良いでしょう。また、果皮に白い斑点があると、それが熟し具合の目安となります。
桃は旬が短く、手に入りにくい果物です。店頭で購入する際は上記のポイントをおさえて、美味しい桃を選びましょう!
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