枝豆はビールのおつまみとして大人気です。その理由は、枝豆の持つ独特の風味と食感がビールの苦みを和らげ、飲みやすくしてくれるためです。また、枝豆はタンパク質や食物繊維が豊富で、ビールを飲む際の満腹感を高めてくれるので、過剰な飲酒を抑えられる効果も期待できます。
しかし、枝豆には飲酒による体の不調を助ける栄養素が他にもたくさん含まれており、枝豆とビールの組み合わせは、健康維持の観点で見ても理にかなっています。この記事では、そんな枝豆とビールの組み合わせについて、美味しさと栄養の視点からそのメリットを詳しく解説します◎
枝豆の栄養素とその効果
まずは、枝豆の栄養素とその効果について解説します。
メチオニンがアルコール分解をサポート
メチオニンはアミノ酸の一種です。肉類や魚介類に比較的多く含まれていますが、野菜の中では枝豆に豊富に含まれています。メチオニンは、ビタミンB群やビタミンCとともにアルコールの分解を助け、肝臓の負担を軽減する作用があるとされています。
レシチンが肝機能障害や脂肪肝を予防
脂質の一種であり、細胞膜を構成しているのがレシチンです。肝臓の細胞膜の機能をサポートすることで細胞の働きを活性化し、肝機能の保護に役立ちます。
お酒をたくさん飲むと、どうしても肝臓に負担がかかってしまいますが、一緒に枝豆を食べることで、その負担を軽減できる可能性もあるでしょう。
また、レシチンを構成する成分「コリン」には肝臓で行われる脂質代謝に不可欠です。脂質代謝が活発になることで脂肪肝を予防したり血中コレステロール値の上昇を抑制したりといった効果も期待できます。
ビタミンB群が疲労回復に役立つ
枝豆にはビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群はB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類のビタミンがあります。
特にビタミンB1は、糖質の代謝に深く関わっているため、ビールを飲んだ後の二日酔いからの回復を助けてくれます。ビールに含まれるアルコールを代謝する際にビタミンB1が消費されるため、不足すると二日酔いの症状が出やすくなります。
ビールに合うおすすめの枝豆品種
ここからは、美味しさの視点から、ビールに合うおすすめの枝豆品種を紹介します。
新潟枝豆
新潟枝豆は、新潟県が昭和の時代に育種した代表的な枝豆品種です。早生種と晩生種の2種類があり、早生種は6月下旬から7月下旬にかけて、晩生種は9月中旬から10月中旬にかけて出回ります。どちらも大粒ですが、晩生種の方がさらに大きく食べ応えバツグンです。茹でたては甘みと香りが非常に豊かで、口の中にふんわりと広がる豆の風味がビールの苦みとよく合います。
新潟茶豆
新潟茶豆は、茶褐色の外皮と噛めば噛むほど口の中いっぱいに広がる上品な甘みが特徴です。新潟県が独自に育種を重ねて開発された新潟茶豆は現在も品種改良が続けられ、より良質な茶豆の生産に力が注がれています。粒はやや小粒ですが、生産者の間では最も美味しい大きさを見極めて収穫されており、小粒なのは新潟茶豆の美味しさの証とされています。
緑碧
緑碧は、愛媛県を中心に栽培されている枝豆の品種です。名前の通り、鮮やかな緑色が特徴的で、茹でるとより一層深くて美しい色合いに染まります。緑碧は生育旺盛な早生品種で、比較的早い時期から出回ります。家庭菜園でも育てやすく、自宅で採れたてを味わえるのも大きな魅力です。味わいは旨みが強くクセがないので、茹でてそのまま食べるのも良し、和え物や天ぷらなどの料理に活用するのもおすすめです。
サヤムスメ
サヤムスメは、全国的に広く栽培されている枝豆の品種です。名前の由来は、豆が小粒で可憐な姿から「小さな娘」を意味する「サヤムスメ」と名付けられました。小粒ながらも上品で奥深い甘みと、鮮やかな色合いが魅力的で、老若男女を問わず人気の品種となっています。歯ごたえも非常に良いので、一粒一粒しっかりと噛みしめていただきましょう。
だだちゃ豆
だだちゃ豆は、山形県のみで栽培されているオリジナル品種の茶豆です。通常の枝豆と比べると少し小さく、丸みを帯びた形状をしています。また、さやには産毛があり、豆の薄皮が茶色いのが特徴です。豊かな風味と強い甘みが感じられ、食べはじめるとつい手が止まらなくなってしまう美味しさです。
美味しい枝豆の選び方と食べ方
ここからは、美味しい枝豆の選び方と食べ方について紹介します。
美味しい枝豆の選び方
店頭で枝豆を購入する際は、以下のポイントに注目して、より美味しいものを選びましょう。
- 鮮やかな緑色:サヤが濃く、鮮やかな緑色をしているものを選びましょう。
- 産毛の状態:サヤに細かい産毛がびっしりと生えているものが新鮮です。
- ふっくらしている:中の豆が大きく成長している証拠なので、ふっくらとしたサヤを選びましょう。
- 枝付き:鮮度が保たれやすいため、できれば枝付きがおすすめです。葉が新鮮で緑色をしているものを選びましょう。
- くびれ:サヤにはっきりとしたくびれがあるものを選びましょう。
- 密集度:枝の節と節の間隔が短く、サヤが密集しているものが新鮮です。
これらのポイントに注目して選べば、新鮮で美味しい枝豆をゲットできるでしょう◎
産地や時期によっても新鮮さは変わるので、見て触れて吟味することが大切です。新鮮な枝豆を選べば、ビールのおつまみとしてさらに美味しく頂けます。
枝豆の上手な茹で方
枝豆の美味しさを最大限に引き出すには、茹で方が重要です。枝豆を茹でるときの塩加減や茹で時間は、以下を参考にしてみてください。
- 枝付きの場合は、枝から切り離します
- サヤの両端を包丁で切り落とします
- 枝豆をボウルに移し、塩小さじ2と水小さじ1を加えます
- よく揉み込み込んだら、一度流水で洗い流します
- 鍋に水1リットルを入れて沸騰させ、塩を大さじ2杯加えます
- そこに下処理した枝豆を投入します
- 再沸騰したら少し火を弱め、3~6分茹でます
- 均一に火を通すため、落とし蓋をするか、時々お箸で混ぜます
- 一つ味見をして、中まで火が通っていれば、ザルにあげます
枝豆は、茹でる前に塩もみすることで余分な産毛や汚れを落とし、さらにアク抜きにもなります。
茹で上がったら、お好みで塩を振り、熱いうちにいただきましょう。程よく塩気の効いた枝豆は、ビールと相性バツグンですよ◎
ヘルシーなアレンジレシピに活用
枝豆は茹でてそのまま食べるだけでなく、様々なアレンジレシピにも活用できます。
例えば、枝豆を細かく刻んでサラダに加えれば、食物繊維を豊富に取れるヘルシーな一品になります。また、刻んだ梅やみょうがと和えれば、さっぱりと食べられる夏にぴったりなおつまみになります。
さらに、枝豆を細かくすり潰してペースト状にし、豆腐やヨーグルトと混ぜ合わせれば、タンパク質を手軽に補給できるおつまみやディップになります。ビールに合うだけでなく、おやつにもおすすめですよ。
このように、栄養価の高い枝豆をアレンジすれば、ヘルシーで美味しいおつまみや一品料理が簡単に作れます。旬の枝豆を手に入れた際には、ぜひ活用してみてくださいね。
まとめ
枝豆とビールの組み合わせは、美味しいだけでなく栄養の視点から見ても相性が良く、まさに最強コンビといえるでしょう。
枝豆に含まれる栄養素は、アルコールの分解を助け、二日酔いの予防にも効果的です。さらに、血中コレステロールのコントロールや疲労回復にも役立ち、ビールを美味しく健康的に楽しむことができますよ。
枝豆を美味しく味わうには、鮮度の高い新鮮な枝豆を選び、上手に茹でることが大切です。ヘルシーなアレンジレシピを取り入れれば、シンプルな塩茹でとは一味違った、栄養たっぷりの一品料理も手軽に作ることができますよ◎
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