いちごは赤く鮮やかな色合いとさわやかな香り、甘酸っぱい味わいが人気の果物です。しかし、いちごはいちごの収穫時期は限られており、1年を通して手に入るわけではありません。さらに、いちごは非常にデリケートな果物で、熟し過ぎると急速に傷みが進行してしまいます。そのため、いちごの食べ頃を見逃さないことが大切です。
この記事では、そんないちごの食べ頃について詳しく解説します◎
いちごの旬はいつ?
まずは、いちごが食べ頃を迎える旬の時期について紹介します。
本来の旬は春から初夏にかけて
いちごの本来の旬は、春から初夏にかけてです。ハウス栽培が主流になる前は、気候の影響が大きい露地栽培で育てられていました。露地栽培のいちごは、冬の寒さの中でじっくりと養分を蓄え、気温が暖かくなるにつれ実をつけます。こうした自然環境の中で育ったいちごは、いちご本来の甘みやジューシーさを楽しめる一方で、風害を受けやすく、収量や品質を安定させ辛いデメリットがあります。
市場に出回るのは12月から5月頃にかけて
元々、春から初夏にかけての短い期間しか収穫できなかったいちごですが、現在ではハウス栽培が主流となり、冬の寒い時期にも収穫できるようになりました。特に、クリスマスケーキのデコレーション用に需要が増える12月には出荷量が大幅に増え、店頭にも旬のいちごがズラリと並びます。最も味が良く、流通も盛んになるのは2月から4月にかけてとなっており、本当に美味しいいちごを味わうならこの時期がおすすめです。
いちごの食べ頃サイン
ここからは、いちごの食べ頃サインを見分けるポイントについて紹介します。
色が濃く全体的に赤く染まっている
完熟したいちごは、果皮が濃い赤色に染まっています。これは、いちごに含まれる色素「アントシアニン」が増加することによるものです。
未熟ないちごは、緑色や白っぽい部分が残っています。一方、完熟したいちごは下の表のように全体的に鮮やかな赤色に染まります。また、いちごはお尻からヘタ側にかけて徐々に熟していく傾向があります。 そのため、ヘタの周りの果皮が赤色になっていれば、完熟に近づいている目安となります。反対に、ヘタの付け根やその周りの果肉が緑色を残していたり、果実全体が赤くなっていない場合は、まだ未熟な可能性が高いといえます。
このように、いちごの果皮の色合いを見ることで、完熟度がおおよそ判断できます。
表面のツブツブが赤い
いちごの表面にある小さな突起、つまりツブツブが赤く染まっているかどうかも、食べ頃を判断する大切なサインです。
完熟に近づくにつれ、いちごのツブツブはだんだんと赤く色づいてきます。未熟なうちはツブツブの色は白っぽく、熟すにつれて赤みを帯びてきます。したがって、ツブツブが鮮やかな赤色に染まっていれば、そのいちごは食べごろの完熟に近いと判断できます。ただし、濃すぎる赤は過熟の兆候ですので注意が必要です。
表面のツブツブの色は、いちご全体の赤みと合わせて確認することが大切です。ツブツブの色と果実全体の赤みの濃淡が一致していれば、食べ頃と判断して良いでしょう。
へたが反り返っている
食べ頃のいちごでは、へたの部分が反り返っているのが特徴です。これは、いちごが完熟し熟度が進むにつれて、実の重みでへたが外側に押し返されるためです。
へたが反り返っている程度で食べ頃を判断できます。
へたの状態 | 熟度 |
---|---|
ヘタが寝ている | 未熟 |
ヘタが反り返っている | 食べ頃 |
ヘタが茶色っぽく変色している | 過熟 |
ヘタが寝ているいちごは、枝から十分に栄養を吸収できず、未熟なまま収穫された可能性が高いといえます。反対に、ヘタが緑色から茶色っぽい色に変色し、枯れはじめているものは、すでに食べ頃を過ぎているため避けましょう。
ただし、へたの状態だけでなく、色やツブツブの赤さ、香りなども総合的に判断する必要があります。完熟したいちごは、外観と香りの両方で食べ頃を見分けましょう。
食べ頃のいちごの保存方法と日持ち
いちごは追熟しない果物で、収穫後からだんだんと品質が劣化していきます。また、果肉が非常にデリケートで、果物の中でも日持ちは短めです。そのため、できるだけ食べ頃を逃さないように保存するには、以下の点に気をつける必要があります。
- 購入後は冷蔵庫で保存する:冷蔵庫の野菜室や低温室に入れて、できるだけ低温を保つことが重要です。
- 通気性の良い容器で保存する:密閉すると果実が傷みやすくなります。通気性のある容器やパック、ふんわりとラップをかけるなどの方法がおすすめです。
- 早めに食べきる:購入後3〜4日が目安です。日持ちが短いのが特徴なので、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
以上のように、購入後は冷蔵保存に加え、通気性のある容器に入れて、早めに食べきることをおすすめします。特に暖かい時期に常温で置くと、すぐに果肉が劣化して風味が落ちてしまうため、必ず冷蔵庫で保存してください。
食べ頃を過ぎたいちごのアレンジレシピ
食べ頃を過ぎてしまったいちごは、アレンジレシピを活用して最後まで美味しくいただきましょう。ここでは、いちごのアレンジレシピを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
いちごジャム
- 調理時間: 約30分
- 費用目安: 約500円
【材料 2人前の分量】
- いちご 300g
- グラニュー糖 180g
- 水 100ml
- レモン汁 大さじ1
【作り方】
- いちごは洗ってヘタを取り、半分に切ります。
- 鍋にいちご、水、レモン汁を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして10分煮ます。
- グラニュー糖を加えて混ぜ、再び沸騰させたら弱火で20分煮詰めます。
- アクを取りながら、とろみがつくまで煮詰めます。
- 火から下ろし、熱いうちに清潔な瓶に詰めて冷まします。
煮詰める際は時々かき混ぜて、焦げ付かないように注意してください。ジャムは冷蔵庫で保存することで、約1カ月ほど日持ちします。
いちごヨーグルトマフィン
- 調理時間: 約30分
- 費用目安: 約500円
【材料 2人前の分量】
- いちご 100g
- 砂糖 50g
- 溶かしバター 30g
- ヨーグルト[無糖] 100g
- 卵 1個
- ホットケーキミックス 150g
【作り方】
- いちごは洗ってヘタを取り、小さめに切ります。
- ボウルにホットケーキミックス、砂糖、溶かしバター、ヨーグルト、卵を入れて混ぜ合わせます。
- 切ったいちごを生地に加えてさっくりと混ぜます。
- マフィン型に生地を流し入れ、180℃に予熱したオーブンで20分焼きます。
- 焼き上がったらオーブンから取り出し、冷まして完成です。
生地は混ぜすぎないように注意しましょう。さっくりと混ぜることがポイントです。マフィンは焼き立てが美味しいですが、冷めてもしっとりとした食感を楽しめます。
いちごとツナの和風パスタ
- 調理時間: 約15分
- 費用目安: 約700円
【材料 2人前の分量】
- パスタ 160g
- 大葉 10枚
- いちご 6個
- ツナ缶(オイル漬け) 1缶
- 塩昆布 10g
- オリーブオイル 大さじ2
- 塩胡椒 適宜
【作り方】
- パスタは表示時間通りに茹でます。
- 大葉は千切りに、いちごはスライスにします。
- ツナ缶のオイルを切り、フライパンで軽く炒めます。
- 茹で上がったパスタをフライパンに加え、塩昆布、オリーブオイル、塩胡椒で味を調えます。
- パスタを皿に盛り、上に大葉といちごをトッピングして完成です。
パスタは茹で過ぎないように注意し、アルデンテに仕上げると美味しくいただけます。いちごは熱に弱いので、最後にトッピングするのがポイントです。
まとめ
いちごの出回る時期は、12月から5月にかけてですが、特に2月から4月頃にかけてが食べ頃で、最も美味しい時期といえます。また、いちごの食べ頃は、色が濃く全体的に赤く染まり、表面のツブツブが赤く、へたが反り返っている状態です。
いちごはあまり日持ちしないので、購入後は必ず冷蔵庫で保存し、できるだけ早めに食べきりましょう。もし、食べ頃を過ぎてしまった場合は、ジャムやマフィン、パスタなどのアレンジレシピを活用するのがおすすめです。
このように、いちごの食べ頃を見極めることで、最も風味豊かな状態で食べることができます。保存方法や調理方法を工夫すれば、旬を逃してしまっても美味しく食べられますよ◎
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