いちごはジューシーで甘酸っぱい味わいが人気の果物です。クリスマスシーズンから出回りはじめますが、本格的な旬は春から初夏にかけてで、この時期には全国の産地から美味しいいちごが数多く出荷されていきます。
この記事では、そんないちごの産地について紹介します。国内でも特に生産量の多い産地や、人気品種を育てている注目の産地まで詳しく紹介しますので、ぜひいちごを選ぶ際の参考にしてくださいね◎
世界のいちご産地と生産量
世界のいちご生産量は年々増加しており、2022年の統計では約957万トンに達しています。主な生産国と生産量は以下の通りです。
国名 | 生産量(トン) |
---|---|
中国 | 335万 |
アメリカ | 126万 |
トルコ | 73万 |
エジプト | 64万 |
メキシコ | 57万 |
世界最大のいちご生産国は中国で、全体の約4割を占めています。一方、欧米諸国も有力な産地となっており、アメリカやメキシコなどが主要生産国に数えられます。日本は世界で11位となっており、生産量は約16万トンです。
いちごは周年で供給される果物ですが、適した気候条件の違いから、北半球と南半球では収穫時期がずれています。北半球は4〜6月、南半球は10〜12月が主な収穫期となっており、世界各地からいちごが供給されています。
国内で生産量上位のいちご産地と主力品種
ここからは、国内で生産量上位のいちご産地と、それぞれの主力品種について紹介します。
第1位:栃木県
栃木県は国内のいちご生産量が最も多い県です。栃木県のいちご生産量は約2万4千トンで、全国シェアは約15%を占めています。
特に「とちおとめ」は栃木県が開発した品種で、糖度が高く酸味が少ないのが特徴です。栃木県のいちごは寒暖の差が大きい気候が影響し、甘みと酸味のバランスが良いのが特徴です。収穫期間も長いため、12月から5月頃まで旬のいちごが食べられます。栃木県は日本を代表するいちご王国と呼ばれるにふさわしい存在です。
第2位:福岡県
福岡県は、国内のいちご生産量で第2位を占めています。福岡県のいちご生産は、主に筑後平野や遠賀川沿いの平野部で盛んに行われています。
主力品種は「あまおう」で、「赤い、丸い、大きい、うまい」という特徴から、それぞれの頭文字をとって名付けられました。福岡県産のいちごは、全国的にも評価が高く、国内の生産量上位に位置付けられています。旬の時期は12月から4月頃で、この時期は県内のいちご狩り農園も賑わいます。
第3位:熊本県
熊本県は国内有数のいちご産地として知られています。熊本県のいちご生産は、温暖な気候と適度な日照時間に恵まれた自然条件に加え、先駆的な生産者の努力により発展を遂げてきました。
主力品種は「ゆうべに」で、引き締まった果肉の心地よい歯ごたえと、甘みと酸味の絶妙なバランスが特徴です。熊本県の生産者はゆうべにをはじめ、高品質ないちごを生産するため、品種改良や栽培技術の向上に熱心に取り組んでいます。
第4位:愛知県
いちごの生産量で全国第4位となっているのが愛知県です。愛知県のいちごは、西三河地域を中心に栽培されています。
愛知県では様々な品種のいちごを育てており、主に「とちおとめ」、「章姫」、「紅ほっぺ」、「ゆめのか」の4つが盛んに栽培されています。愛知県産のいちごは、新鮮で味が良いことから都市圏で高い人気があります。県内の直売所やスーパーなどで簡単に購入できるほか、観光農園での収穫体験も楽しめます。
第5位:長崎県
長崎県は、国内の主要ないちご産地の一つです。特に県北部の島原半島や西海市周辺が主な産地となっています。
主力品種は「ゆめのか」で、甘みも酸味もしっかりと感じられる濃厚な味わいと、豊かな香りが特徴です。長崎県のいちごは、温暖な気候と適度な降水量に恵まれた環境で生産されています。他の産地に比べて旬が長く、11月から6月頃までいちごの収穫が行われています。
新潟県は人気品種「越後姫」の産地
新潟県は、生産量では上位に及ばないものの、高品質で美味しいいちごの産地です。中でも主力品種の「越後姫」は、食味も外観も優れており、全国に多くのファンを獲得しています。
越後姫とは
「越後姫(えちごひめ)」は、平成8年に新潟県で誕生したブランドいちごです。"可憐でみずみずしい新潟のお姫様のようだ"という由来から、その名が付けられました。大粒な果実は非常に柔らかくジューシーで、一粒頬張ると口の中いっぱいに甘酸っぱい果汁が弾けます。味わいは甘みが強く芳醇で、酸味の少ない上品な後味が特徴です。旬の時期は1月から5月にかけてで、6月中旬頃までは出回ります。
新潟県内の主な産地
新潟県では、各地で越後姫の栽培が盛んに行われています。その中でも特に代表的な産地は以下の通りです。
産地 | 特徴 |
---|---|
新潟市 | 県内でも有数の主要産地。旬の時期に市場に多数出荷される。 |
三条市 | 生産量が多く、県内随一のいちご産地。三条市場で取引される。 |
長岡市 | 中山間地の適地で生産。高級スーパーへの出荷が多い。 |
上越地方 | 寒冷な気候を活かし、高品質のいちごを生産する。 |
新潟県は日本海に面した寒暖の差が大きい気候で、いちご栽培に適した環境にあります。特に冬場の低温期間が長いため、甘みが凝縮された高糖度のいちごが生産されるのが特徴です。新潟県では、こうした気候条件を活かして高品質のブランドいちごづくりに力を入れています。
越後姫のおすすめの購入方法
新潟県が誇るブランドいちごである越後姫を購入するなら、産地直送の通販サイトを利用するのがおすすめです。産地直送の場合、生産者から直接購入できるため、鮮度が高く品質の良い越後姫を手に入れられます。
例えば、新潟県内8市町村にまたがり、豊かな自然に恵まれたJAえちご中越では、旬の時期になると、新潟県内の契約農家から収穫された新鮮な越後姫をいち早く販売しています。
また越後姫はJAえちご中越のオンラインサイト「JAえちご中越|中越さんちょく・華むす日」で購入できますのでぜひチェックしてみてください♪
まとめ
いちごは日本全国で生産されていますが、特に栃木県、福岡県、熊本県などが主要な産地となっています。 さらに、新潟県は人気の高級品種「越後姫」の産地としても注目されています。 越後姫は果肉が緻密で甘みが強く、香りも良いのが特徴的です。
このように、日本では各地で美味しいいちごが生産されています。産地によって主力品種や旬が異なり、時期ごとに違った美味しさを楽しめるのもいちごの魅力です。いちごが出回る時期には、産地自慢の品種どうしを食べ比べてみるのもおすすめですよ◎